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“抗菌”を見える化できるツール


「除菌・抗菌って、効果を目で見て確認できないでしょ?」と、お客様に尋ねられた事があります。
結論から言うと“ATP検査キット”というツールを使って確認できます。

もともと清潔好きが世界からも一目置かれる日本ですが、最近の感染症の流行から除菌・抗菌商品の需要が一層拡大、飛躍的に関連商品が増えました。
次々とリリースされる選択肢の中から何を基準に商品を選べば良いでしょう?

効果? 価格? 両者から導きだされるコスパでしょうか?

実のところ消費者がコスパ(費用対効果)を判断する事は不可能です。
成分表の表記内容からどの種の効果が得られるかは見て取れるかもしれませんが、その効果の程度を判断できる基準が無いからです。
結果的にブランドイメージと価格で選ぶしかないというのが実情でしょう。

その効果を確認できないモヤモヤが冒頭の質問に繋がったのだと思います。

このブログでは除菌・抗菌の効果を数値化して確認できる計測器“ATP検査測定用ルミノメーター”について紹介しようと思います。

目次

まず『ATPって何?』ってお話

ATP『アデノシン3リン酸(adenosine triphosphate)』とは生物が生命活動を営むうえで必要不可欠なエネルギー源となる物質のこと。
地球上のあらゆる生物の体内や場所、有機物の周りに広く存在しています。

除菌・抗菌の効果を確認するなら菌やウイルスを直接調べれば良いと思うかもしれませんが、菌やウイルスを調べるには採取後培養してその増殖を図るという工程が必要となり多大な時間と費用がかかります。
そこでATPが注目されるようになりました。ATPが存在する場所は菌やウィルスの活動が可能、でも存在しない場所は活動が困難な事から、ATPの有無を測定する事で間接的に菌やウイルスの有無を判断するという方法がとられるようになりました。

ATPはその特性である発光現象(蛍の光と同じ原理)を利用して簡易な機材で検査を行える事から、特に衛生管理が重要な食品加工や飲食、医療分野等で広く利用されています。

ATP検査キット

上記の表はハイジーナの検査結果がどういう状態を示しているか清浄度表としてまとめられたものです。
なぜ “清浄度” かというと、この検査キットの主な使用目的が食品加工工場などで食中毒が発生しないよう等清掃作業がしっかり行われたか検査する為に用いられるからです。

キットはATPを採取するサンプルチューブと、採集したATP含有量を計測する検査器のセットで使用します。
当社では、ATP検査キットとして世界シェアトップのハイジーナ製を使用しています。

日本にもお醤油でお馴染みキッコーマン社製が多くの日本企業で採用されていますが、当社が使用する“無光触媒エマルンコート”の抗菌主材料である大豆由来のアミノ酸成分がセンサーに反応してしまい、正確な数値を測ることができないためハイジーナ製を使用する事になっています。
一般的な光触媒抗菌材の場合は主材料が金属なのでこのような問題はなく、キッコーマン製を採用している会社も多いのではないでしょうか。

因みに両社製には検査数値の桁数が異なるという仕様上の違いがあります。
例えばハイジーナ製で検査結果数値100の場合、キッコーマン製での同一結果の数値は1000となると言われています。
今後もし、複数の除菌・抗菌サービス業社間でATP検査の数値を比較する機会があればメーカーによって桁数が異なる点に注意が必要でしょう。

検査手順はとても簡単...だがしかし

検査手順自体は簡単です。

1.専用のサンプルチューブから採集用の綿棒を引き抜く
2.検査したい場所を一定量こすって付着物質を採集
3.綿棒をチューブに戻し薬剤でATPを活性化させる
4.計測器に入れて計測スタート

あとは計測結果が表示されるまで数秒待つだけです。
この間1分もかかりません。

このように検査手順はとても簡単なのですが、実は採集時のルールをきちんとに守って運用しないと数値にばらつきが生じて比較する意味がなくなってしまうという難しい側面があります。

採集時のルール

ハイジーナの取り扱い説明書には採集時は『10cm×10cmの範囲を、綿棒が軽くしなる程度の圧力で採集する』よう記載されており、検査結果表もこの条件を元に計測された数値を基準に作成されています。

しかし、計測する場所が平面であれば採集条件を守る事が容易ですが、ドアノブやスイッチ類といった立体的な場所や採集面積が狭い場合もあります。

ATP検査キットは本来、同一場所の清掃・除菌・抗菌ビフォア・アフターを確かめる為に用いられるツールです。
異なる場所の測定値を比較する場合は、採取条件を厳格に一致させる事が難しく多少の誤差が生じます、この点を踏まえながら身近な菌やウイルスの見える化に利用しています。

試しにスマホの画面の清浄度を検査してみる

試しに、普段使っているiPhoneの画面を検査してみたいと思います。
スマホ画面といえば、トイレの便座以上に菌が付着して不潔とその不潔ぶりをとどろかせていますがいかほどのものか調べてみましょう。

ちなみに、左の抗菌ステッカーはサイズがちょうど10cm×10cmなので目安として置いてみました。

検体採取します

サンプルチューブから綿棒を引き抜き画面から検体を採取します。

結果:やや汚い

結果は数値98:やや汚い...との結果、やや期待はずれ感は否めない。

よって急遽、経験上家庭内でけっこう数値を叩き出す場所として認識している“冷蔵庫の取手”の数値も測ってみたところ...
結果は数値171:やや汚い...これまた中途半端な結果、どうもそれほど汚れている訳ではないらしい。

そのうち家庭内の検査結果をまとめてみたいと思います。
とはいえ、うちは部分的に“エマルンコート ”かけてるので“見栄えのする”数字はなかなか出ないかもしれませぬ。

まとめ

今回は、除菌・抗菌を見える化できるツールATP検査キットを紹介しました。

カワトキノデザインJPでは、お客様の素朴な疑問やご要望にお応えするために検査キットを導入しています。
身近な場所の検査に興味や関心があればお気軽にお声がけください。

調布・八王子を拠点に、東京南西部、神奈川北部を中心に活動しています。

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